エーザイ 早期アルツハイマー病薬「BAN2401」、18年度中にフェーズ3開始へ
公開日時 2019/02/05 03:51
エーザイは2月4日、米バイオジェンと早期アルツハイマー病(AD)を対象に共同開発する抗体医薬「BAN2401」について、グローバルフェーズ3を2018年度中に開始する予定であると明らかにした。早期の承認取得を目指し、当局との検討を引き続き進める。
同社は18年7月に、フェーズ2(「201試験」)の18か月時点における最終解析で、BAN2401投与群がプラセボ群に比較して統計学的に有意な症状の進行抑制を示したと発表している。同試験結果について「用量依存的な脳内アミロイドプラークの減少に加え、臨床症状の悪化抑制の両者を示す」データであると説明。今後予定する検証試験については「1本のフェーズ3試験で承認要件を満たすことを当局と確認」したとしている。
また、同じくアルツハイマー病薬として共同開発し、厚労省の「先駆け審査指定制度」の対象品目のaducanumabについては、進めているフェーズ3について18年7月に患者登録が完了、20年初めの最終データの取得を目指す。同剤は、病気の進行に関与しているとされるアミロイドβ(Aβ)の蓄積を減らすことで、進行を抑制することが期待されている。
同じくアルツハイマー病の進行抑制を期待し、フェーズ3進行中のBACE阻害薬Elenbecestaについては、2018年度中の患者登録完了を計画する。同剤もバイオジェンと共同開発している。