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日本ジェネリック製薬協会(GE薬協)の澤井光郎会長(沢井製薬社長)は1月23日、東京都内で開催した新年賀詞交換会であいさつし、「2020年には(政府目標のGE数量シェア)80%の達成が見込まれる。新元号下はポスト80%時代となる」と指摘し、ポスト80%時代に向けて「ジェネリック医薬品産業ビジョン」を改訂、秋にも公表することを表明した。日本市場が飽和する中、世界に貢献する産業を目指す考えを示した。 澤井会長は、今年元号が変わることを踏まえ、平成は「GEが大きく成長し、日本に浸透した」とし、GE業界として「忘れてはならない歴史に残る時代」と総括した。 今後迎えるポスト80%時代は「今までの延長線上に決してない」と強調。「薬価制度抜本改革の影響が色濃く出る時代」となり、G1、G2ルールによりいずれ「長期収載品、GEの垣根はなくなる。今後は付加価値、製剤の工夫をもっともっとアピールしてしかなくなる。場合によってはGEという言葉がなくなるかもしれない」と話した。さらに、薬価の毎年改定に触れ「影響が色濃く出るのはGEだと思う。売り方を変えていかなければならない。我々の業界は先をなかなか見通せなくなる時代になる」と危機感を示した。 ポスト80時代に向け「(GE薬協は)社会のインフラとなるGEをしっかり支え、医薬の安全保障を一端を担い、日本の患者のために、今後は世界の患者さんにも貢献できる団体になりたい」と述べた。 自民議連・上川会長 アジア等への貢献が「大きな使命」 来賓あいさつには、自民党の上川陽子衆議院議員が、同党議員連盟である「ジェネリック医薬品の将来を考える会」会長として立ち、日本のGE産業の持つ高度な製造技術やノウハウを「アジアをはじめとする他の国患者さんに届けることは大きな使命だと確信している」と述べ、議連として提言する考えを示した。 上川会長は「医療の高度化に対応するには、GEの安定供給、品質の信頼性確保、イノベーションの推進、新たな製剤技術を駆使し、医療の安全、患者のQOLの向上が期待されている。GE業界は新たなステージに入り、ますます重要になる」とした。その上で、事業の海外展開のさらなる強化の必要性も挙げ「この方向にどんな壁を乗り越える必要があるのかを考えていきたい」と話した。 厚労省・吉田医政局長 80%達成へ緩みない取り組み呼びかけ 厚生労働省の吉田学医政局長もあいさつに立ち、「政府目標の2020年の80%に近づくにつれ、坂が急になるではないか。今年度は重点的な地域に着目しながら、(GE使用促進の)取り組みを丁寧に進めたい」と述べ、業界側に対しても緩みのない取り組みを引き続き行うよう呼びかけた。 吉田局長は、「信頼性確保に向け、品質管理、安定供給のさらなる取り組みをお願いしたい。我々も情報提供、環境整備で支援させていただくが、日本の医療がさらに一歩良くなったと言えるよう協力、支援をお願いしたい」と話した。
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