日本化薬 パクリタキセルを内包したナノ粒子剤「NK105」、乳がん適応の治験再開
公開日時 2018/02/22 03:51
日本化薬は2月21日、抗がん剤として開発を進めているパクリタキセル内包高分子ミセル「NK105」について進行・再発乳がんを対象にフェーズ2を開始すると発表した。同剤の乳がん適応を目指した開発については2016年7月にフェーズ3で主要評価項目が達成されなかったと発表し、その後開発方針を検討していたが、治験の内容を見直して再開することになった。フェーズ2は2020年12月の終了を予定する。
NK105は、粒子を病変部に集積し、粒子内からの薬物放出をコントロールし、血中濃度を持続させることで抗腫瘍効果が高めるとされるドラッグデリバリー技術を用いた製剤。開始したフェーズ2は、NK105群とパクリタキセル製剤群との有効性、安全性を比較する無作為化試験。以前のフェーズ3では、用量をNK105群では65mg/m2 と設定していたが、フェーズ2では80mg/m2とし、対照群と同用量に改めた。主要評価項目は奏効率。