HHS長官にGottlieb FDA長官待望論:米報道
公開日時 2017/10/23 03:50
米保健福祉省(HHS)のTom Price長官が公費で高額のチャーター機を使っていた問題で辞任したが、その後任に食品医薬品局(FDA)のScott Gottlieb長官を望む声が高まっているようだ。米ロイター通信(10月11日付)、米専門誌「Fierce Pharma」(10月4日付)、議会専門誌「STAT」(10月11日付)などが報じた。
現在、HHSは、トランプ大統領が10月10日に指名したEric Hargen副長官が長官代理を務めている。このため、正式の次期長官に誰が就任するのかに注目が集まっている。
Scott Gottlieb長官は、今年5月に就任したばかりだが、半年足らずで相次いで、滞貨しているジェネリック医薬品の審査迅速化、新薬承認の迅速化、医療用オピオイド製剤乱用防止策の強化、市販後調査の充実、再生医療の開発促進などの政策を打ち出し、従来の長官とは異なった積極姿勢をアピールしている。
現に、Fierce Pharmaがボストンで開催したセミナーで、医薬品業界の幹部3名が異口同音に同長官就任以降FDAは新薬承認の迅速化を図っていると述べ、同氏はFDA長官に適材であると称賛するなど、業界人の評価は高い。「STAT」によると、Obama政権時代にHSSメディケア・メディケードセンター(CMS)長官を務めたAndy Slavitt氏は「私は、同氏はTrump政権では本当に光が当てられたところにいる」と同政権での閣僚や高級官僚の辞任が相次ぐ中、活躍している同氏を評価した。
Gottlieb長官自身は、ロイター通信の取材に、HHS長官に就く可能性については取り合わず、「自分はFDAにとって最も効果的」と話し、自身をFDAへの薬剤になぞらえ、FDAに留まる考えを示唆している。さらに、FDAの業務には継続性が重要で、FDAでトップが代わることで業務に障害を与えたことを見たことがあると付け加えた。同長官は、Trump政権とHHS長官に就任する件について協議しているかについては、コメントを避けた。
議会専門誌「Hills」は、Gottlib氏以外に長官候補として、HSSメディケア・メディケードセンター(CMS)のSeema Verma長官とルイジアナ州のBobby Jindal長官の名前を上げている。