エーザイ 抗リウマチ薬イグラチモドを単独販売へ、18年1月以降
公開日時 2017/10/16 03:51
エーザイ、富山化学、大正製薬は10月13日、いわゆる一物二名称で展開している抗リウマチ薬イグラチモド(一般名、製品名:コルベット錠/ケアラム錠)について、2018年1月から、エーザイが単独販売すると発表した。富山化学が製造販売承認を持ち、大正富山医薬品が販売しているコルベット錠25mgは18年1月1日付で、エーザイがその製造販売承認を承継し、販売を移管する予定。リウマチの適応を持つ生物学的製剤ヒュミラ(一般名:アダリムマブ)も販売しているエーザイにイグラチモドを一本化する方が、イグラチモドの価値最大化につながると判断した。
エーザイは当面、現在販売しているケアラム錠25mgと、承継するコルベット錠25mgの両剤を販売する。ただ、薬価基準制度では、1企業が同一成分で2ブランドを持てないルールになっている。エーザイ広報部は本誌取材に、18年1月1日以降に当局と相談の上で薬価削除手続きを行うが、どちらの製品を削除するかなど詳細は決まっていないと説明した。
なお、コルベット錠、ケアラム錠とも、製造は引き続き富山化学が行う。今回の承継や販売移管に伴う経済条件は開示していない。
コルベット錠の安定供給を目的として、エーザイ単独の包装表示などが付いた製品が流通するまでの間、同錠の個装箱及び段ボール箱に両社のコードを表示した製品(=ダブルバーコード製品)を出荷する。出荷は11月上旬を予定している。
イグラチモドは富山化学が創製し、エーザイと共同開発した。主に免疫グロブリンや炎症性サイトカインの産生を抑制することで抗リウマチ作用を示す疾患修飾性抗リウマチ薬(DMARD)に分類される。