EAファーマ 開発中の経口慢性便秘症薬「AJG555」 持田製薬と共同で開発・販売で契約
公開日時 2017/10/17 03:50
EAファーマと持田製薬はこのほど、EAファーマが日本で慢性便秘症治療薬としてフェーズ3まで進めている「AJG555」(ポリエチレングリコール製剤)について、共同開発・共同販売に関する契約を締結したと発表した。両社は、作用機序が異なる慢性便秘症治療薬「AJG533」(2017年2月にEAファーマが承認申請)の共同開発および共同販売に関する契約を既に締結している。持田としては現在、消化器は重点領域ではないが、16年11月に発売した潰瘍性大腸炎治療薬リアルダ錠、便秘症などに用いる酸化マグネシウム錠に加え、消化器領域の製品群が厚くなり、営業面での相乗効果を期待する。承認取得後は同一製品名で共同販売する。
「AJG555」は腸管内の浸透圧制御を行なうことで排便を促すという。日本では、厚労省の「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」で、特に小児の便秘は重症化することがあることや、海外では欧米のガイドラインにも小児の慢性便秘症に対する治療薬として記載されていることから、医療上の必要性が高いと判断され、厚労省は当時の味の素製薬(現・EAファーマ)に開発要請。同社は現在、小児と成人の慢性便秘症を対象にフェーズ3を実施している。承認申請時期のめどは明らかにしていない。