科研製薬 米アルミス社のTYK2阻害薬「ESK-001」 皮膚科領域の国内開発・商業化でライセンス契約締結
公開日時 2025/03/26 04:50
科研製薬は3月25日、米国バイオテクノロジー企業のアルミス社(Alumis Inc. 本社:米国カリフォルニア州)が開発中の「ESK-001」(開発コード)について、皮膚科領域の疾患に対して日本で開発、製造、商業化するためのライセンス契約を締結したと発表した。科研製薬は膠原病領域や消化器領域の開発・販売権のライセンスに係るオプション権も取得した。
アルミスがESK-001の日本を含む国際共同治験などのグローバル開発を行い、科研製薬は日本における承認申請、商業化、及び日本における必要に応じた開発を担う。
契約締結により、科研製薬はアルミスに対して契約一時金2000万ドルを支払う。アルミスのグローバル開発費に対する一定の分担金、開発及び販売マイルストンの達成により最大で1億2500万ドルと、売上に対するロイヤルティを支払う。また、科研製薬が膠原病領域や消化器領域に係るオプション権を行使した場合には、一定額の契約一時金を支払うとともに、日本での当該疾患領域での独占的な開発、製造、販売の権利を取得する。
ESK-001はIL-23、IL-17、IFN-αを含む複数のサイトカイン受容体を介したシグナル伝達を低下させる選択的な次世代経口アロステリックチロシンキナーゼ2(TYK2)阻害薬。アルミスは現在、中等症から重症の尋常性乾癬の成人患者を対象に、日本を含む国際共同第3相試験(ONWARD試験)を実施している。第2相試験では、主要評価項目であるPASI 75の達成率や他の主要な有効性指標に加えて、「概ね良好な安全性が確認されている」という。また、ESK-001は全身性エリテマトーデスの治療を目的とする第2b相試験も並行して進めている。