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田辺三菱 デジタルマーケティング・プロジェクト“ZEUS”始動 営業ビッグデータをAIで解析

公開日時 2017/09/27 03:52

田辺三菱製薬は、MR力の拡張と、顧客である医師への情報提供の価値最大化を目的としたデジタルマーケティング・プロジェクト「ZEUS」をスタートさせた。製品別売上データやMRの活動データ、さらにはWeb閲覧データ、顧客データなどの個別情報を統合化し、これらを人工知能(AI)で解析することで、MRは医師一人ひとりに合致したコミュニケーションを実現する。


同社のデジタルマーケティング・プロジェクトの社内呼称は“ZEUS(Zoom on Effective Ultimate System)”。このZEUSが動かすエンジンには、①情報収集の効率化、②医師との最適なコミュニケーション方法の立案、③ディテールインパクトの最大化―の3つのキーワードが込められる。


同社は、デジタルマーケティングの主役はMRと定義する。その上で、今年4月からは、MR自身が「マルチチャネル・コーディネーター」の機能を担うべく、そのフェーズ1を「MRの身体能力の拡張」(ポジティブ・ループで顧客との信頼関係を築く)と題し、医師とのメールを通じたコンタクトや、コンテンツの拡充・個別化、さらには医師との接点の把握などに努めた。


今秋からは、フェーズ2として「MRの頭脳の拡張」と題し、実際のデータを駆使し、医師のニーズを先回りして応えるような試みを開始する方針だ。具体的には、社内に分散している複数のデータを統合し、医師の嗜好やニーズなどをデータマート化するもの。①医師の嗜好と処方実態、②製品メッセージ、③情報チャネル――の3軸による「3Dデータ」(顧客×製品×チャネル別活動データ)を構築する。


◎医師の潜在的ニーズに基づくパーソナライズディテールを可能に


ZEUSを活用したプレシジョン・マーケティングの最終型をみてみたい。ZEUSに集積するデータは、①営業実績データ、②Web閲覧データ、③MR活動データ、④顧客マスタ、⑤外部データなどの営業ビッグデータが3Dデータとして集積される。これらデータを人工知能(AI)により分析することで、医師の潜在的ニーズに基づくパーソナライズディテールが可能となる。イメージとしては、「顧客」(最適な顧客セグメント)×「製品メッセージ」(最適なメッセージ)×「チャネル」(最適な顧客接点)により医師のニーズに先回りして応える情報提供活動を実現することにある。


同社としては、2018年中にこのスキームを完成させる方針を打ち出しており、MRの活動精度をさらに向上させる方針だ。


◎齊藤マネージャー 「全国にデジタルマーケティングの推進担当者を配置」


同社営業本部マーケティング部デジタルマーケティンググループ・グループマネジャーの齊藤浩史氏は、日本全国の各営業所にデジタルマーケティングの推進担当者(プロモーター)を設置し、定着化を進めるほか、社内に組織しているエリアマーケティングプランナー(AMP)と連携しながら、各地域の成功事例やロールモデルの共有化を行うと強調した。また、エリア単位での人口推計や患者動向、地域連携の状況、処方傾向などを分析するなど、地域医療情報のハブ機能としての期待も高まると見通した。


※本記事はMonthlyミクス10月号(10月1日発売)で詳報します(こちら)。

 

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