Meiji Seika ファルマ 17年度は抗うつ薬リフレックスなど新薬の売上拡大に注力 CNS専門MR増員へ
公開日時 2017/05/31 03:50
Meiji Seika ファルマの小林大吉郎社長(写真左)は5月30日、東京都内で行った2017年度事業運営説明会で、「成長戦略のキーは国内医薬の新薬の拡大」と述べ、抗うつ薬リフレックス、統合失調症治療薬シクレスト、アレルギー性疾患治療薬ビラノアなどを伸長させ成長を図る計画であると説明した。得意のCNS領域について、会見に同席した取締役常務執行役員の梅木祐仁医薬営業本部長(写真右)は、現在約250人の専門MR体制について「さらに強化したい」と述べ、増員を図るとともに、ITの活用により情報活動の効率化も進める考えを明らかにした。増員の規模、時期は開示しなかった。
16年度業績は売上高1616億円、前年度より1.8%減、営業利益は57億円の42.9%減だった。小林社長は、新薬が十分に伸びず、薬価改定の影響の吸収しきれなかったと説明。17年度は、売上高1756億円、8.6%増、営業利益は110億円の90.3%増を計画し、特に国内での新薬売上の拡大を中核に成長を図ることを強調した。リフレックス、シクレスト、ビラノアの3新薬で15年度売上215億円から16年度売上299億円に引き上げ、特に主力のリフレックスは11.5%増の215億円を見込む。
リフレックスについては、日本人を対象にしたSSRIと直接比較した臨床試験(GUNDAM、SUN-D)で、2週間時点で有効性(HAM-D17総スコア)の統計的有意差が認められたエビデンスを活用し、売上拡大を狙う。シクレストも唯一の舌下錠であることに加え、6月の処方制限解除をきっかけに処方拡大を推進するとした。17年度は40億円を計画する。
小林社長は、抗うつ薬リフレックスに加え、統合失調症治療薬でもシクレストのほか、後発医薬品のオランザピン、アリピプラゾール(6月発売予定)とラインナップが揃うことを挙げ、精神科医に対しトータルで提案でき、市販後調査データも提供できる「絶対優位性を訴え、シェアを伸ばしていきたい」と述べた。
<おことわり>(6月1日 12時50分)
記事中の臨床試験に関する記述は、GUNDAM試験の内容であり、SUN-D試験の内容ではありません。Meiji Seika ファルマから申し入れがありました。