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田辺三菱・16年度決算 国内医療用薬2.0%増収 シンポニー100億円超の伸び

公開日時 2017/05/11 03:50

 田辺三菱製薬は5月10日、2017年3月期(16年度)決算を発表し、生物製剤シンポニーが100億円超の伸びを示めすなど新薬販売が好調に推移したことで、薬価改定の影響や長期収載品の落ち込みを吸収し、国内医療用医薬品売上高は3142億円、前年同期より2.0%増となった。

16年度は長期収載品が131億円の減収に対し、新薬・重点品が193億円の増収となったことで、国内業績の増収を確保した。その中でシンポニーの売上は249億円で、前年同期より119億円伸ばし、業績をけん引した。

同社は、ヤンセンとの共同販売のスキームを共同販促(コ・プロ)に変更し、流通を田辺三菱に一本化したことによる、コ・プロの相乗効果が出てきた結果だとしている。関節リウマチに対して作用が異なるシンポニーとレミケードで治療提案できることに加え、炎症性腸疾患においてレミケード、シンポニーに加え、ヤンセンのステラーラでもコ・プロをしており、治療の選択肢を増やした。この取り組みを加速させ、シェア拡大を進める。また、重点品の中の生物製剤レミケードは約7%の薬価引き下げを受けながら、減収幅を3.7%にとどめた。

DPP-4阻害薬テネリア、SSRI市場でトップシェア(39%)は共に二桁増。SGLT2阻害薬カナグルも、安全性データの蓄積ができてきて処方増の動きが出てきているとして、テネリアとともにシェア拡大を図る。

全世界での16年度連結業績は、シンポニーなどの新薬・重点品の伸びがあったものの、薬価改定の影響や長期収載品の落ち込み、前年度にあった導出一時金収入がなかったことから0.4%の減収。営業利益は、米国市場展開に向けた準備費用の増加があったものの、構造改革にめどをつけたことで15.0%増となった。

17年度通期は、後発医薬品事業を行う田辺製薬販売を10月に売却するが、新薬・重点品の伸びや米国での新薬発売の伸びでカバーし、4.0%の増収を計画。営業利益は、5品目がフェーズ3に進む予定であるなど研究開発費がかさむことから4.3%減を見込む。

【16年度連結業績(前年同期比) 17年度予想(前年同期比)】

売上高    4239億7700万円(0.4%減) 4410億円(4.0%増)
営業利益 940億8300万円(15.0%増) 900億円(4.3%減)
親会社帰属純利益 712億6300万円(20.2%増) 715億円(0.3%増)
※16年度から国際財務報告基準(IFRS)で開示
 
【16年度主要製品国内売上高(前年同期実績) 17年度予想、億円】
レミケード 668(694)647
シンポニー 249(129)290
タリオン 189(168)208
テネリア 165(141)191
レクサプロ 112(95)129
セレジスト 123(141)108
メインテート 118(134)102
クレメジン 75(92)66
デパス 61(72)-
ウルソ 61(81)50
ラジカット 58(72)62
ワクチン計 389(390)391
インフルエンザ 127(137)141
テトラビック 99(95)92
ミールビック 59(49)52
水痘ワクチン 54(63)57
田辺製薬販売取扱品 141(138)69
ロイヤリティ収入等 822(866)874
ジレニア ロイヤリティ 537(517)非開示
インヴォカナ ロイヤリティ 188(206)非開示
※田辺製薬販売は10月1日にニプロ社に事業譲渡予定
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