諮問会議 次なるターゲットは診療報酬改定 薬価制度改革は骨抜き阻止

公開日時 2016/12/22 03:53
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経済財政諮問会議が12月21日開かれ、薬価制度改革の断行を決めたが、間髪を置かず、診療報酬改定を議論の俎上にあげることを決めた。塩崎恭久厚労相はこの日の諮問会議に、麻生財務相、菅官房長官、石原経済・財政相の4大臣で20日に決定した「薬価制度の抜本改革に向けた基本方針」を報告した(本紙既報、記事はこちら)。価格乖離の大きな品目などを対象とした薬価の毎年改定は、2018年度の通常改定を挟み、19年度から導入されることになる。実に30年ぶりとなる毎年薬価改定の導入を決めたばかりだが、さらに踏み込んだ議論がなされることになる。官邸が“国民負担の軽減”を重視する中で、医療にさらなるメスが入ることになりそうだ。


菅官房長官が11月25日の経済財政諮問会議で、「適応拡大の際の価格の見直しは必須。毎年の価格調査と改定が必要だ。鉄は熱いうちに打て」と述べるなど、官邸主導でスピードをもった改革が断行された。この日の議論で、諮問会議の議論はひと段落し、個別項目は中医協での議論となるかにみられていた。しかし、この日の諮問会議は、改革の着実な実行とさらなる改革を求めるものとなった。


この日の諮問会議では、民間議員から「薬価の議論と併せて診療報酬の改定についても諮問会議で議論すべき」、「来年は2年に1度の診療報酬改定の年。院内、院外処方の在り方や技術料の在り方などについてもしっかりと諮問会議で議論していくべき」などとの声があがり、今後議論することが決まった。高血圧などの生活習慣病や風邪など、いわゆるコモンディジーズの診療報酬点数の高さを指摘する声もあがっており、今後薬価だけでなく、調剤報酬や診療報酬の点数の在り方も議論されることとなりそうだ。


基本方針には、「国民皆保険の持続性とイノベーションの推進を両立し、国民が恩恵を受ける国民負担の軽減と医療の質の向上を実現する」ことが理念として掲げられている。診療報酬点数が日本医師会、日本薬剤師会など診療側と、保険者など支払側など“現場”の意見を踏まえた議論がなされるのに対し、諮問会議は「日本のマクロ経済の司令塔」(石原経済・財政相)として、医療ICTなどのデータの見える化を活用し、国民負担の観点から切り込むことになりそうだ。


薬価制度改革については、安倍晋三首相が諮問会議でのさらなる議論と、塩崎厚労相に改革の着実な具体化を指示した。諮問会議は、毎年薬価改定の導入を最優先項目としてきた経緯がある。一方で、制度設計によっては、改定の対象に該当する製品が少ない可能性も指摘されている。そのため、諮問会議での継続的な検討により、形骸化を阻止し、改革の断行を求める考えも示した。
 

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