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フィリップス社が公表 患者・医療者の約6割「医療の統合」でサービス向上に期待

公開日時 2016/06/22 03:50

フィリップスはこのほど、世界13か国の医療従事者と患者を対象とした意識調査「The Future  Health  Index(未来の医療環境指数:FHI)」の結果を公表した。①医療アクセス、②医療の統合(連携)、③コネクテッドケア技術(医療ICTなどの活用)-の3項目について調べたところ、日本の評価は最下位にランクされることが分かった。また日本が直面する高齢化の問題についてみると、医療従事者の32%が「在宅医療へのアクセスの改善」を求めたのに対し、患者の55%が「医療コストの削減」を求めていることが分かった。


調査は世界13か国(オーストラリア、ブラジル、中国、フランス、ドイツ、日本、オランダ、シンガポール、南アフリカ、スウェーデン、アラブ首長国連邦、イギリス、米国)を対象に、患者2万5355人、医療従事者2659人への定量調査に加え、医療政策や医療分野における有識者の定性調査を行った。日本での調査は患者2010人、医療従事者205人、有識者7人が回答した。調査期間は、今年2月24日から4月8日まで。


◎高齢化への対応 医療者は「在宅医療アクセス」、患者は「コスト削減」求める

調査結果によると、13か国の医療環境指数の平均値が56.5ポイントだったのに対し、日本は49.0ポイントで最も低い数値となった。日本と他国を比較すると、特にコネクテッドケア技術の導入に関する数値の低さが目立つ。なお、環境指数が最も高いのはアラブ首長国連邦の65.3ポイント、次いでオランダの58.9ポイントとなった。


「医療アクセス」についてみると、医療従事者の90%、患者の71%が、日本国内での高齢化の進展を課題と位置付けていることが分かった。高齢化問題への対応については、医療従事者側が在宅医療へのアクセスの改善を求めているのに対し、患者側が医療コストの削減を求めている。特に医療費の自己負担に対し、57%の患者が「提供される医療の水準に対し、コストが高すぎる」と回答。一方で、51%の医療従者が「医療内容とコストのバランスは適正」と考えていることが分かり、患者と医療従事者間で意識の差が見られた。


◎医療情報の共有化に期待、「予約診療」、「検査結果受け取り」に関心


「医療の統合」(連携)については、患者の46%、医療従事者の59%が「あまり統合されていない」と回答。患者の57%、医療従事者の68%で、医療の統合により日本の医療の質が向上すると考えていることも分かった。


病院、診療所、保険者、自治体、医師、患者などの間で医療情報の共有を可能とする「コネクテッドケア技術」の導入については、患者の56%、医療従事者の50%が賛成を示した。ただ、現状認識をみると、世界13か国の評価指数の平均が47.8ポイントだったのに対し、日本は38.4ポイントと大きく下回っていた。


このほかオンラインを利用した患者と医療従事者とのコミュニケーションのニーズについて調べたところ、「予約診療」(患者59%、医療従事者55%)、「検査結果の受け取り」(患者56%、医療従事者48%)、「医学的な質問」(患者56%、医療従事者44%)など、対面診療を補完するサービスとして、それぞれ関心の高いことが分かった。
 




 

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