厚労省 経口C肝薬投与でB肝再活性化のおそれ 死亡例も 添付文書改訂指示
公開日時 2016/05/19 03:51
厚労省医薬・生活衛生局は5月18日、B型肝炎ウイルス感染や既往感染を持つC型肝炎患者に経口C型肝炎治療薬を投与後、B型肝炎ウイルスが再活性化し、肝機能障害で死亡したケースも確認されたとして、経口C肝薬8製品の添付文書を改訂し、医療従事者に注意喚起するよう日本製薬団体連合会に通知で指示した。
改訂を指示した医薬品とB型肝炎再活性化関連症例数(過去3年の国内報告数<因果関係が否定できない症例>)は次のとおり。
テラビック錠250mg(田辺三菱製薬):0例
ソブリアードカプセル100mg(ヤンセンファーマ):1例(死亡なし)
ダクルインザ錠60mg(ブリストル・マイヤーズスクイブ)とスンベプラカプセル100mg(同):8例(うち死亡1例)
バニヘップカプセル150mg (MSD):0例
ソバルディ錠400mg(ギリアド・サイエンシズ):1例(死亡なし)
ハーボニー配合錠(ギリアド・サイエンシズ):2例(死亡なし)
ヴィキラックス配合錠(アッヴィ):0例
添付文書には、B型肝炎ウイルス感染者や既往感染者を「慎重投与」とし、それら患者ではB型肝炎ウイルスの再活性化するおそれがあることを「重要な基本的注意」に明記する。実際に症例報告がない薬剤にも同様のリスクがあるとして、改訂を指示した。
<訂正>(5月20日午前零時)
バニヘップカプセルの報告症例数1例との記述は、正しくは0例です。下線部を訂正しました。