厚労省 酵素電極法による自己血糖測定器などで偽高値 ヨウ素剤の影響で 使用上の注意改訂指示
公開日時 2015/07/23 03:50
厚労省は7月21日、酵素電極法を用いた自己血糖測定器などで、ヨウ素を含む薬剤の影響によって実際よりも高い値(偽高値)が出たみられる症例があったとして、採血方法について注意喚起をするため、製造販売業者15社に対し取り扱い製品の「使用上の注意」を改訂するよう文書で指示した。
酵素電極法は測定原理の1つで、同測定法を用いた製品には、自己血糖測定器や、採取した血液を分析する分析装置、検査用試薬などがある。同省は、「血中のヨウ素イオン濃度の影響を受けるという知見が得られたことと、患者の皮膚に残留したヨウ素系消毒剤が採血中に混入したことによって偽高値となったものと推察された症例について報告があった」として、機器については「重要な基本的注意」の欄に「ヨウ素を含む外用薬を使用した部位からの採血は避けること」と追記。体外診断用医薬品については「測定する検体にヨウ化物イオンを遊離するような物質が存在している場合には、偽高値となる可能性がある」と追記するよう求めた。
指示した製造販売業者は次のとおり。アイ・エル・ジャパン、アークレイファクトリー、アリーアメディカル、アボットジャパン、グンゼ、ジョンソン・エンド・ジョンソン、シーメンスヘルスケア・ダイアグノスティクス、ニプロ、ノバ・バイオメディカル、バイエル薬品、パナソニック ヘルスケア、フォラケア・ジャパン、堀場製作所、ラジオメーター、ロシュ・ダイアグノスティックス。