11月度・病院新規採用第1位はイナビル 医師新規処方はラジレス、ネシーナ、ロゼレム
公開日時 2010/12/09 04:02
ミクス編集部が行った11月度の病院薬剤部採用調査によると、第1位は第一三共の抗インフルエンザウイルス薬「イナビル吸入粉末剤20㎎」(一般名:ラニナミビルオクタン酸エステル水和物 10月19日発売)となった。次いで、日本イーライリリーの骨粗鬆症治療薬フォルテオ(10月1日発売)、日本新薬のがん性疼痛治療薬トラマールカプセル(9月17日)、透析導入前の保存期慢性腎臓病の腎性貧血患者などに使用でき、皮下投与もできる協和発酵キリンの持続型赤血球造血刺激因子製剤ネスプ注射液(8月26日)、大鵬薬品の乳がんを対象とした抗悪性腫瘍剤アブラキサン(9月24日発売)、武田薬品の不眠症治療薬ロゼレム(7月6日)が上位にランクされた。
なお、イナビルは第一三共が創製した純国産の長時間作用型ノイラミニダーゼ阻害剤。同社は今シーズンのインフルエンザ流行に対応するため、12月末までに約200万人分(40mg換算)、2011年3月末までに最大のべ400万人分(40mg換算)の製剤を供給できる生産数量の計画を立てている。
◎医師の自由回答は合剤に関するものが多数
一方、11月度医師の新規処方ランキングの第1位は、ノバルティスファーマの直接的レニン阻害剤ラジレス、武田薬品のDPP-4阻害薬ネシーナ、同じく武田薬品の不眠症治療薬ロゼレムがランクされた。次点にはノボノルディスクのGLP-1受容体作動薬ビクトーザが入った。
医師の自由回答をみると、今月は配合剤の採用に関するものが目立った。主なものは「合剤が増えて使いこなせない」、「評価が定まっておらず、使いにくい」など。「処方制限が解除されると採用しやすくなる」とのコメントも見られた。
本調査はMonthlyミクスが毎年行っている新薬採用アンケートに回答いただいた病院薬剤部から50病院(官公立、自治体、準公的、民間など)に定点観測をお願いし、毎月ごとの新薬採用・採用停止品目について集計した。医師の新規処方ランキングについては調査会社エム・シー・アイの協力により、内科系医師100人についてインターネットより回答を得た。調査データの詳細および臨床医・薬剤部のコメントはミクスOnline(プレミア限定コンテンツ)に掲載しております。
調査結果の詳細はこちらから⇒病院の薬剤採用ランキング
医師の新規処方ランキング