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新規抗てんかん薬・イーケプラ錠 薬物相互作用の少なさが特徴

公開日時 2010/09/14 04:02

 

抗てんかん薬「イーケプラ錠250mg・500mg」(一般名:レベチラセタム)が9月17日に予定される薬価収載後、すみやかに発売される見通しだ。大塚製薬とユーシービージャパンが、9月13日に開いた記者会見で報告した。同剤は、7月23日に承認されており、製造はユーシービージャパン、販売は大塚製薬、ユーシービージャパンの共同で行う。予想売上高は、非公表。
 
臨床上の有用性の高さから新薬創出加算の適応も見込まれるが、大塚製薬の岩本太郎代表取締役社長と、ユーシービージャパンのエマニュエル・ケイマックス代表取締役社長はともに、「患者にとってのバリューがまず重要」と口をそろえ、新薬創出加算の適応のみを目指したライフサイクルマネジメントは行わない姿勢も示した。
 
同剤の適応は、「他の抗てんかん薬で十分な効果が認められないてんかん患者の部分発作(二次性全般化発作を含む)に対する抗てんかん薬との併用療法」。従来の抗てんかん薬による治療では、薬剤による十分な治療効果が得られない患者が約3割いることが知られており、新規抗てんかん薬の登場が待たれていた。
 
●併用療法でも使いやすく  埼玉医科大・山内氏
 
同日の会見で講演した埼玉医科大・学長の山内俊雄氏は、同剤の臨床的な価値について▽他剤に比べ、高いレスポンダー率(薬剤反応率)と低い中止率▽他剤と異なる新規の作用機序▽臨床上問題となる薬物相互作用が報告されていない――の3点を挙げ、説明した。
 
山内氏は中でも、薬物相互作用が報告されていないことのメリットを強調した。既存の治療薬では、経口避妊薬などと併用した結果、避妊薬の治療効果が減弱したケースや、血中濃度が低下し、発作を引き起こした症例があることを説明。薬物相互作用がないことによる“使いやすさ”を強調した。
 
現在のところ、同剤は第2選択薬以降で用いることとなるが、山内氏は治験の症例が難治例を対象にしたことから現在の適応となったと説明。その上で、今後の新薬の開発のあり方として「実際に良い薬であれば最初から使いたいという要望があるので、単剤で使えるようになって欲しい」との見解を表明。さらには、小児適応や全般発作に対する適応を持つ新薬開発が進むことへの期待感も示した。
 
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