自治体病院の選択が市場メカニズムを変える
公開日時 2009/02/28 00:00
地域医療市場惑わす公立病院改革自治体病院の選択が市場メカニズムを変える2007年12月に発表された公立病院改革ガイドラインが、地方自治体の財政悪化の顕在化とともに、急速に対応が現実のものとなる自治体が増えてきた。自治体病院の存立は多くが地方における地域医療の中核をなすものであり、地域住民はもとより、地域の医療構造・市場への微妙なバランスを作っている。今の動きは、単なる病院M&Aの一環のようにみえる場合もあり、経営者や経営母体が変わるだけという印象が強いかもしれないが、ガイドライン対応次第では、病院自体が消滅するケース、縮小するケース、機能の大幅な変更を伴うケースがほとんどであり、地域の患者の流動性、また診療傾向の濃淡を変えてしまう可能性も大きいのである。経営悪化に弾みをつけた医師不足公立病院...