スペラファーマと岩城製薬佐倉工場株式会社は8月20日、スペラファーマの注射剤治験薬製造機能を岩城製薬佐倉工場に11月末に集約すると発表した。両社はCMC（Chemistry, Manufacturing and Control）研究開発から治験薬、商用製造までのサービスをシームレスに提供するためのサービス提供について検討してきた。今回の集約化により、CMC研究開発機能の強化と、岩城製薬佐倉工場への積極投資を行い、CDMOビジネスの全体最適化を推進したい考えだ。

スぺラファーマはCMCに精通する研究者・技術者が武田薬品からスピンアウトし、2017年４月に設立。7月から統合型CMC研究開発受託企業として事業をスタートさせた。すでに医薬品の研究開発から商用化までの各ステージでハイレベルなCMCソリューションを提供している。なお、株主はアステナホールディングス（100％）。

一方、岩城製薬佐倉工場株式会社はスペラファーマの100％子会社で、2020年7月1日に鳥居薬品の佐倉工場から分離独立して設立された医薬品製造受託会社。現在はアステナホールディングスの医薬品CDMO事業の中核子会社となっている。

今回の注射剤治験薬製造機能の集約は、アステナグループファインケミカル事業の全体構想に基づくもの。両社のシナジーを最大化し、注射剤案件の研究開発から商用製造まで幅広いサービスについてシームレスに提供し、医薬品開発・製造に関する課題解決に取り組む。