医師・個人事業主（サージラボ）中村浩己2018年に厚労省が副業を認め後押ししたことを契機に、多くの企業で副業に関する制度が設けられるようになった。しかし、副業は何のために必要とされ、得られるものは何だろうか。かつては、副業と言うと、本業で食べていけないから副業をするとか、本業そっちのけで副業に没頭するとか、どこかネガティブな印象があった。実際、「許可なく他の会社等の業務に従事しないこと」が、厚労省の原則だったからだ。しかし、2018年にこれが180度転換されてからの流れは、皆ご存じの通りだ。そもそもの背景として、日本型雇用の３本柱が崩れつつある。すなわち、新卒一括採用、終身雇用、年功序列だ。新卒一括採用だけはまだ残っているものの、終身雇用と年功序列はもはや消え去る寸前で、これに期待をする人は...