富山県が運営する産学官共創プラットフォーム「くすりのシリコンバレーTOYAMA」創造コンソーシアムは7月10日、全国の薬学部や理系学部の大学生・大学院生を対象とするオンライン講座を開講すると発表した。講座では、医薬品の製造に関する講義や、富山県内の製薬企業と交流できる。将来の医薬品産業を支える人材の育成と確保が目的だ。同様の講座は、富山大学と富山県立大学がそれぞれ2018年から、サマースクールとして開催していたが、今回初めて一体化して開催されることになり、カリキュラムが拡充された。

「ネクスト・ファーマ・エンジニア養成コース」は、創薬・製薬・バイオ医薬・和漢薬などの製造工程や品質管理などを学ぶ38の専門講義のほか、富山県内の製薬企業5社が参加するウェブ企業体験会で構成される。講師は、富山大学や富山県立大学、富山県薬事総合研究開発センター（薬総研）の研究員のほか、PMDAの職員や元厚生労働省大臣官房審議官で現在は同コンソーシアムの事業責任者を務める森和彦氏らが務める。

同コンソーシアムでは、「創薬、製薬、バイオ医薬、和漢薬などを体系的に学ぶことができるほか、バイオ医薬品の製造を専門機関や製薬企業から直接学ぶことができる点が特徴だ」としている。

同コンソーシアムは、　製薬企業や富山大学、薬総研などの産学連携組織で、医薬品分野の研究開発や人材育成に取り組んでいる。サマースクールに参加した学生が県内の製薬企業に就職した事例も相次いでおり、取り組みが実を結びつつある。

【ネクスト・ファーマ・エンジニア養成コース　概要】
▽募集期間:2023年７月10日(月)~８月７日(月)
▽開催期間:2023年９月４日(月)~10月31日(火)
　ライブ配信:９月４日(月)~９月８日(金)
　オンデマンド配信:９月４日(月)~10月31日(火)
▽対象者:富山県内、県外の大学に在学する薬学部及び理系学部の 3 年生以上(大学院生含む)
▽定 員:100 名程度