オンコロジー領域の副作用を「見える化」
ePRO活用 患者・医療者の意識変容を促す
公開日時 2023/05/01 00:00
エムスリー株式会社新井美月田村絵里いま「患者の声を活かす」ことが求められている。製薬協は2018年に製薬企業での患者の声を活かした医薬品開発の実装を目指した報告書を公表した1)。医療機器についてはFDAが2016年に患者の視点を承認審査データの一部として提出するためのガイドラインを発行している。オンコロジー領域に関しては、2022年8月に改訂されたがん診療連携拠点病院の指定要件の中に、すべてのがん患者のPRO(患者報告アウトカム;PatientReportedOutcome)を把握し、検討・改善する場を設置することが盛り込まれた2)。すでに米国では2019年からPROを用いたがん治療を公的医療保険の適用としている。このような潮流において、がん診療は今後どのように変わっていくのか。電子的に取得...