片頭痛治療薬レイボー 第一選択薬は2割にとどまる
めまいや傾眠などの副作用頻発で 用量調整等の工夫が必要に
公開日時 2023/04/01 00:00
片頭痛は、脈打つような中等度から重度の頭痛が、頭の片側または両側に繰り返し生じる神経性の疾患で、片頭痛発作は通常4~72時間続くほか、悪心や嘔吐を伴ったり、音や光、匂いに過敏になったりする。年間有病率は、疑い例を含めると8.4%で、患者数は国内で800万人を超えると推定されている。片頭痛の病態には、中枢での疼痛シグナル伝達や、末梢での三叉神経系の過活動が関係しており、視床、大脳皮質、三叉神経系の神経細胞やシナプスに発現するセロトニン1F受容体の関連性が指摘されてきた。片頭痛発作の急性期治療薬として2022年6月に発売されたレイボー錠(一般名:ラスミジタンコハク酸塩)は世界初となる低分子の選択的セロトニン1F受容体作動薬。血液脳関門通過性を有し、セロトニン1F受容体に選択的に結合することにより...