子宮収縮薬を取り扱う製薬4社 患者に説明と同意を得てから使用を 「適正使用のお願い」発出
公開日時 2022/12/13 04:50
子宮収縮薬を取り扱う製薬企業4社は、日本医療機能評価機構から公表された「第12回産科医療補償制度再発防止に関する報告書」で子宮収縮薬の使用についての説明と同意、及び分娩監視装置による胎児心拍数モニターが十分でない事例が報告されたことを受けて、「適正使用に関するお願い」を発出した。4社は、あすか製薬、丸石製薬、科研製薬、富士製薬――となる。
4社は、子宮収縮薬を使用する際は、添付文書の「警告」及び「重要な基本的注意」の項にある通り、「分娩誘発、微弱陣痛の治療の必要性及び危険性を十分説明し、同意を得てからご使用ください」と注意喚起した。分娩監視装置によるモニターに関しては、「トイレ歩行時等、医師が必要と認めた場合に一時的に分娩監視装置を外すことを除き、分娩監視装置を用いて連続的にモニタリングを行い、異常が認められた場合には、適切な処置を行ってください」と求めた。
さらに科研製薬は、陣痛誘発・促進薬ジノプロストン錠について、「点滴注射剤と比べ調節性に欠ける」とした上で、「過量投与にならないように慎重に投与し、陣痛誘発効果、分娩進行効果を認めたときは投与を中止してください」とした。
各社の取扱製品は、あすか製薬がアトニン-O注1単位/アトニン-O注5単位(オキシトシン注射液)、丸石製薬がプロスタルモン・F注射液1000/プロスタルモン・F注射液2000(ジノプロスト注射液)、科研製薬がプロスタグランジンE2錠0.5mg「科研」(ジノプロストン錠)、富士製薬がオキシトシン注射液5単位「F」(オキシトシン注射液)及びジノプロスト注射液1000μg「F」/ジノプロスト注射液2000μg「F」(ジノプロスト注射液)――となる。