エンレストの高血圧適応 9割弱が処方増意向
「過降圧」などで第一選択薬による使用は2割にとどまる
公開日時 2022/11/01 00:00
2021年9月、慢性心不全治療薬であるエンレスト錠(一般名:サクビトリルバルサルタンナトリウム水和物)の適応に「高血圧症」が追加された。エンレストはネプリライシン(NEP)とレニン・アンジオテンシン・アルドステロン(RAA)系を同時に抑制するデュアルモードアクションの薬剤。国内第3相試験では、ARBのオルメサルタンに対して有意な降圧効果、および同剤を上回る24時間の持続的効果が示された。一方、添付文書では「過度な血圧低下のおそれ等があり、原則として本剤を高血圧治療の第一選択薬としないこと」と記されている。慢性心不全(HFrEF:左室駆出率<40%)の治療においてエンレストは21年3月のJCS/JHFSガイドラインフォーカスアップデート版で早々に基本薬に組み込まれたが、高血圧に関してその位置付...