薬価改定財源は医療の質向上に 薬剤と診療は不可分一体
日本医師会 常任理事 城守 国斗 氏
公開日時 2022/09/01 00:00
ステークホルダーが語る市場実勢価格主義、調整幅「慎重な議論が必要」「23年度改定でも、医療の質向上という観点で現場の意見を聞きながら、必要財源等については政治と一緒に検討していく」――。中医協診療側委員を務める日本医師会の城守国斗常任理事はこう話す。「財政中立の考えから、薬価改定で得られた財源の一部を医療の質向上に使っているという現実はある」として、薬価と診療報酬との関係性を強調する。薬価制度をめぐり、市場実勢価格主義や調整幅のあり方が論点となっているが、医薬品流通全体への影響を懸念し、「慎重な議論が必要である」と強調する。同氏に話を聞いた。(望月英梨)2021年度薬価改定は、中間年改定導入初年度であり、コロナ禍だった。薬価調査の実施に際しては医療現場、医薬品卸に大きな負担がかかることや、製...