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NPhA・首藤会長 医療DX推進は「まさに我々の世界」 大規模化・企業の強み発揮で変革を加速

公開日時 2022/06/10 04:50
日本保険薬局協会の首藤正一会長(アインホールディングス)は6月9日の会見で、骨太方針2022に“医療DX”が盛り込まれたことについて見解を示し、「協会としても、単に受け身の立場だけでなく、積極的に薬局の役割を果たしていくべく検討段階から積極的に参加していきたい」と意欲をみせた。「医療費の適正化にもDXが貢献できるだろう。大規模化、企業化されたところがかかわっていけば、進み具合も早くなる。まさに、我々の世界だ」と強調。NPhAとして、「協力できるところは、何でも協力していく」と話した。

◎首藤会長 骨太方針への積極的な参画を表明


6月7日に閣議決定された骨太方針2022では、“医療DX”の推進が明記された。政府に総理を本部長として構成される「医療DX推進本部(仮称)」を設置するとされており、肝入りの政策と言える。首藤会長は特に、「医療・介護サービスの生産性向上を図るため、タスク・シフティングや経営の大規模化・協働化を推進する」ことが明記されたことに、「注目した」と説明。医療DX推進のプラットフォームとなる全国医療情報プラットフォームの創設や診療報酬改定DXなどについて、「行政と関係業界が一丸となって進める」と盛り込まれたことにも触れ、積極的に参画する姿勢を強調した。

電子処方箋をめぐっては、協会内で意見交換を進めていることも紹介した。オンライン資格確認のインフラをベースにシステム改修を行うことが必須になるが、「費用の対部分は補助金で賄われると言われているが、血税を使うだけで、なるべく費用を抑えたいということは我々も考えは同じだ」と述べた。そのうえで、「HPKIなど薬剤師・医師の資格確認に関するところにかなりの費用がかかる」と問題意識を示した。特に、個人の薬剤師が取得する場合の費用は莫大になると指摘。「薬局との間で処方箋をやり取りするのであれば、薬局の確認は取れているうえに、個人の確認を取る必要があるのか」と強調した。本人確認や資格確認に他の手段を活用することなどを提案していく姿勢も示した。首藤会長は、「電子処方箋については、薬局・薬剤師の資格確認のあり方や、スケジュールがタイトななかで、どうするかはこちらからも提案したい」と話した。

吉野隆之専務理事も、「検討の枠組みに参加の余地があれば参加していきたい。大きな勢力を持ち、ちゃんとしたシステムを持っている集団として多々やれることがあるのではないかと考えている」と述べた。
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