薬食審・第二部会 5~11歳用の新型コロナワクチンを審議 アクテムラのコロナ肺炎の追加も
公開日時 2022/01/13 19:00
厚生労働省は薬食審・医薬品第二部会を1月20日に開催し、ファイザーが申請している5~11歳用の新型コロナワクチンの特例承認を審議する。承認されれば、12歳未満を対象とする初の新型コロナワクチンとなる。また、同日の部会では、中外製薬のアクテムラ点滴静注用に新型コロナに伴う肺炎の効能を追加することを報告する。
【審議予定品目】(カッコ内は一般名、申請企業名)
▽コミナティ筋注5~11歳用(コロナウイルス修飾ウリジンRNAワクチン(SARS-CoV-2)、ファイザー):「SARS-CoV-2による感染症の予防」を対象疾患とする新用量医薬品及び剤形追加に係る医薬品。
ファイザーが製造販売している12歳以上用の新型コロナワクチンとして「コミナティ筋注」がある。今回5~11歳用の小児用剤形を新たに審議し、承認された場合、製品名は「コミナティ筋注5~11歳用」とする。12歳以上用ワクチンは30μgを投与するが、5~11歳用ワクチンは10μgを投与する予定。
なお、日本で特例承認されている新型コロナワクチンの対象年齢は、モデルナ/武田薬品の「スパイクバックス筋注」は12歳以上、アストラゼネカの「バキスゼブリア筋注」は原則40歳以上となっている。
【報告予定品目】(カッコ内は一般名、申請企業名)
報告品目は医薬品医療機器総合機構(PMDA)の審査段階で承認して差し支えないとされ、部会では審議せず、報告のみでよいと判断されたもの。
▽アクテムラ点滴静注用80mg、同200mg、同400mg(トシリズマブ(遺伝子組換え)、中外製薬):「SARS-CoV-2による肺炎」を対象疾患とする新効能・新用量医薬品。
臨床試験は、低酸素症及び全身性の炎症を特徴とするCOVID-19入院成人患者を対象に実施された。試験デザインから、部会では、酸素投与が必要など比較的重症度の高い患者の治療選択肢として議論される見通し。なお、今回の効能追加は特例承認を求めた申請ではない。