視覚障害治療薬 抗精神病薬の副作用緩和の新薬など登場
患者QOL向上と家族の負担軽減で社会参加を後押し
公開日時 2022/01/01 00:00
これまで新薬の研究開発は、疾患の症状を主なアンメットニーズととらえ、その改善を探求して進められてきた。新薬の評価軸もそこにあった。一方、近年では、症状改善にとどまらず、患者のQOL向上や労働生産性の向上、家族の負担軽減など、新薬の価値をトータルに評価する方向にある。ミクスパイプラインリスト2022年版では、視覚障害をもたらす加齢黄斑変性、心血管イベントのリスクである肥満症、抗精神病薬の継続を困難にする遅発性ジスキネジアなどの新薬が申請中となっていた。これらはどのような患者に恩恵をもたらすのか、家族や社会にはどのようなインパクトがあるかを見てみよう。視覚障害の眼球注射投与間隔をどこまで延ばせるか日本眼科医会は視覚障害がもたらす社会損失額が8.8兆円に上ると試算する。それを改善するための新薬開発...