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富士フイルム富山化学 治療用放射性医薬品ルタテラを9月29日に発売へ

公開日時 2021/09/14 04:49
富士フイルム富山化学は9月29日、治療用放射性医薬品・ルタテラ静注 (一般名:ルテチウムオキソドトレオチド(177Lu))を発売する。受注は9月6日から開始する。効能・効果は、「ソマトスタチン受容体陽性の神経内分泌腫瘍」。ルタテラによる腎臓の被ばくを低減するために併用が必要となるアミノ酸輸液・ライザケア輸液(L-リシン塩酸塩/L-アルギニン塩酸塩)も同日、発売する。

ルタテラは、放射性リガンド療法の一種であるペプチド受容体放射性核種療法(PRRT)に用いられる医薬品(ペプチド受容体放射性核種療法剤)として、国内で初めて承認された。ソマトスタチン類似物質に放射性同位元素のルテチウム177を標識した医薬品で、神経内分泌腫瘍に高率で発現するソマトスタチン受容体に結合し、ルテチウム177から放出される放射線でがん細胞を直接攻撃する。通常、成人にはルテチウムオキソドトレオチド(177Lu)として1回7.4GBqを30分かけて8週間間隔で最大4回まで点滴静注する。なお、患者の状態により適宜減量する。

同社によると治療の実施にあたっては、公益社団法人日本アイソトープ協会が主催するアイソトープ内用療法講習会の受講が必要。講習会を受講した医師の中から放射線安全管理責任者を、診療放射線技師又は看護師等の中から放射線安全管理担当者を1人以上指名することが求められている。

同社では、既に販売している診断用放射性医薬品・オクトレオスキャン静注用セット(インジウムペンテトレオチド(111In)注射液調製用)にルタテラを加えることで、神経内分泌腫瘍の診断から治療までのトータルソリューションを展開していきたい考え。
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