膵臓がん治療は「着実に進展」 生存率を劇的に高めるゲノム医療に期待
PanCAN Japan理事長 眞島 喜幸 さん
公開日時 2021/04/01 00:00
全がん種平均の5年生存率が6割を超えるなか、膵臓がんだけは未だ2桁に到達していない。健康診断や血液検査では膵臓がんの早期発見が困難なことから、「暗黒の大陸」と恐れられる所以だ。この大陸に光を照らそうと、膵臓がん患者支援組織であるNPO法人パンキャンジャパンを立ち上げ、ドラッグラグ解消や研究者支援を主導してきたのが、眞島喜幸さんである。活動のきっかけとなった膵臓がんによる実妹の死、そして自身の家族性膵がんや中咽頭がんとの“闘い”を乗り越え、膵臓がん撲滅への光明を見いだしつつある。とはいえ、国際的標準治療と照らして実情に即していない日本の政策や制度へのジレンマも少なくない。膵臓がん治療の変遷を見てきた眞島氏に、同治療の“現在地”と今後の見通しを聞い...