大日本住友製薬 米Drawbridge Healthと自動採血・保存機の国内共同開発を締結 流通は東邦薬品に
公開日時 2020/10/28 04:51
大日本住友製薬は10月27日、糖尿病の在宅管理・遠隔医療を補助する自動採血・保存機器「OneDraw」について、米ヘルスケアテクノロジー企業のDrawbridge Health, Inc.(本社:米国カリフォルニア州メンローパーク)と国内開発に向け、共同研究開発契約を締結したと発表した。同日、東邦薬品が同社に出資したことを発表した。医療機器としての承認取得を目指しており、早ければ2023年度に販売を開始する予定。上市後、販売を大日本住友製薬、流通を東邦薬品が担う体制となる。
「OneDraw」は、低疼痛での自動血液採取と、採血した血液の安定化および簡易輸送を単一で実現した採血デバイス。採血した血液は、取り外し可能なカートリッジ内に安定的に保存され、指定の認定臨床検査機関に輸送され検査できるように設計されているのが特徴だ。糖尿病や、糖尿病の進行抑制の観点で患者の在宅管理をサポートすることに加え、遠隔診療の推進も期待されている。また、疾患に関連するバイオマーカーの測定への応用も期待できるという。すでに米FDAから承認を受け、欧州CEマークを取得している。
大日本住友製薬が締結した共同研究開発では、同製品が測定できるHbA1c を含む血液検査項目を検討するための非臨床試験と、治験を実施するという。2021年度には治験を開始し、22年度中には、医療機器としての承認申請を目指す。最速で、23年度中の発売を見込んでいる。大日本住友製薬は、医薬品以外のヘルスケア事業を担うフロンティア事業を通じ、新たな価値提供を目指している。