医薬品卸編⑥
物流機能がバリューチェーン形成のテコに
公開日時 2020/08/31 00:00
サプライチェーンロジスティクス研究会保高英児医薬品卸は提携戦略でパートナー獲得を急ぐ。多角化事業の伸長は一連の薬価制度改革で一進一退となり、バリューチェーンを自力形成するには時間がない。新薬のコアはバイオから細胞薬、再生医療品へと進化し深化する。その一端はSP薬1社流通品となり、卸間の差別化要因となる。早くに医薬品3PL(物流受託事業)を立ち上げたスズケンは、SP薬専門子会社設立でも先行、製薬ベンチャー等を取込み、1社流通で他卸に差をつける。医薬品物流力がSP薬獲得戦略の要となった一例だ。医薬品流通は2万ITEMを超える医薬品を24万軒に及ぶ医療機関に生命関連/高規格/毛細血管/頻脈物流ネットを介し、災害を乗り越え安定供給を堅持する。その要は卸だ。他産業に類を見ない高付加価値物流力で、競合相...