日医工は７月13日、４月以降、相次いだ自主回収問題を受け、田村友一代表取締役社長を月額報酬50％12か月減俸するなどの処分を発表した。同社の富山第一工場で製造した製品が承認規格に適合せず、４月に12成分15品目、５月に８成分９品目の自主回収を行ったことを踏まえたもの。あわせて、田村社長はコンプライアンス管掌、吉川隆弘代表取締役副社長を品質を向上させる“超品質”に当たる人事異動も同日行った。同社は対応について富山県と相談しているとして、「行政処分は想定していない」としている。

同社は今回の発表に当たり、「患者や医療機関、医薬品卸、製薬企業に多大なる迷惑をかけたことを真摯に受け止め、今後新たに定める品質改善策に責任をもって取り組む」とし、自主回収の責任を明確にするために、役員の処分を決定したとしている。

田村友一代表取締役社長を月額報酬 50％、12か月減俸としたほか、吉川 隆弘代表取締役副社長サプライチェーン・BSマネジメント担当らを月額報酬30％６か月減俸とする。

品質や安定供給の責任者だった川岸浩取締役（超品質・安定供給担当）は同日付で取締役を辞任したほか、田村智昭上席執行役員品質管理本部長と、坂孝男執行役員信頼性保証本部副本部長総括製造販売責任者は任を解かれた。また、浦山秀好顧問は顧問を退任とし、報酬の一部返納を要請するとしている。後任は、永江圭司執行役員信頼性保証本部副本部長兼品質保証部長（総括製造販売責任者）。