【World Topics】CES2020開幕 ウエアラブル血圧計などに注目集まる
公開日時 2020/01/07 04:51
年明け恒例のCES(Consumer Electronics Show)がさらに規模を拡大して、1月7日から10日まで米国ラスベガスで開催される。4,400社が展示、世界160カ国から約170万人が参加する見込みだ。数年前から一箇所に集約展示されるようになったヘルステック関連セクションはSands Expo Area(ベネチアンホテル)である。
https://www.ces.tech/Topics/Health-Wellness/Digital-Health.aspx
デジタル機器は進化を続けている。昨年、腕時計型血圧計で話題をさらったオムロンは今年、ワイヤレスEKGに血圧計のついたOmron CompleteでCESイノベーション・アワードを受賞している。
https://www.ces.tech/Innovation-Awards/Honorees/2020/Honorees/O/Omron-Complete.aspx
一方、同アワードのベスト・テクノロジー賞を受賞したのは、オムロン・ウォッチよりも小型・軽量で24/7のモニターを実現したウェラブル血圧計Charmcare社製のH2BPが受賞した。
https://www.ces.tech/Innovation-Awards/Honorees/2020/Best-Of/H/H2-BP-Wristband-type-blood-pressure-monitor.aspx
ヘルス関連展示に含めるべきかどうか、また展示の是非そのものにも賛否が分かれて議論されてきた、セクシャル関連プロダクツ(いわゆる大人のおもちゃを含む)は今年から独立した展示セクションが設けられることになった。これについてCESを主催するConsumer Technology Associationは「あえて公開することでdiversityを尊重し、Inclusiveな議論と展開に期待する」と語っている。
◎セキュリティー対策への各社発言に注目集まる
コンファレンス部門のヘルスケア関連セッションは昨年来、医師ら医療専門職者の継続教育プログラムとして認定されている。データ解析と個別化医療、デジタル・ナビゲーションなどヘルス・データ活用に絡めての将来構想の議論が予定されているが、注目はプライバシー・データ管理方法の強化などセキュリティ対策に関する各社の発言だ。2019年に相次いだデータ関連スキャンダルはまだ記憶に新しいところ。「そもそも『新製品の紹介・展示』を主たる目的とするCESが、このような法規制や企業ポリシーを議論すべきなのか?」との疑問も呈される中、28年ぶりにCESに参加するAppleを始め、Google、Amazon等々の発言に注目が集まっている。(医療ジャーナリスト 西村由美子)