波乱のマーケット 流通力試される卸
医薬品流通の革新が始まる
公開日時 2019/04/30 00:00
「この先の市場は、卸がきちんとコントロールすることが大切だ。そうしないと流通が崩れかねない」。主要卸の営業幹部は、覚悟を決めたように話す。10月の消費増税、そして20年4月と薬価改定が続く。物流量、価格が大きく乱れかねない状況を予測してのことだ。その先、国内市場は、後発医薬品80%時代へと突き進み、20年度以降は薬価改定が毎年行われる。国内市場の成長は望めない。とはいえ、プライマリ領域は地域医療の主役である。まだ製品の競合は激しく、卸の力が試されるところだ。(酒田浩)改定前後の需給予測に着手冒頭の営業幹部は4月に入り、10月の消費増税改定を睨み、主要製品の1製品ずつ需給予測の検討を始めた。心配のタネは、▽改定がなく増税分だけがオンになる新薬創出等加算品などの仮需の発生▽改定で薬価が下がる製品...