リーズンホワイ 患者向け治験情報アクセスでシミックヘルスケアと業務連携
公開日時 2018/08/24 05:15
病院や医療関連企業のデータ・コンサルティングを行うリーズンホワイ(塩飽哲生代表取締役)は8月24日、シミックヘルスケア(慶野晋一代表取締役)と治験への参加を希望する患者向けセカンドオピニオンサービスおよび被験者のリクルートに関する業務連携を開始すると発表した。治験情報のワンストップ化を実現することで、コストや期間を含めた治験の効率化に寄与するものと期待している。サービス提供は11月を予定。
国内の治験情報は一部のWebサイト上に開示されているものの、実施医療機関が公開されていない治験も多く、患者もすべての情報にアクセスできない環境にある。シミックヘルスケアが提供する被験者リクルート業務、ポータルサイト、コールセンター機能などのサービスと、リーズンホワイのネット型セカンドオピニオンサービス「Findme」を融合することで、患者が治験情報にアクセスしやすい環境を整える。
◎治験実施全体の効率化に期待も
具体的なフローとして、患者は、まずFindmeからセカンドオピニオンを申し込む。そこで提供された診療情報をもとに、治験に関する情報を受け取ることができる。治験参加を希望する患者に対しては、シミックヘルスケアから治験実施施設を案内するという仕組みだ。一方で、治験に該当しない疾患の患者や、治験を希望しない患者に対しては、Findmeの専門医がセカンドオピニオンレポートを記載することで、現在の治療方針に関する意見を提供することもできる。
このフローを実現することで、患者は治験情報へのタイムリーなアクセスが可能となるほか、治験に該当するかどうかの判定を受ける機会を患者自身が得ることもできる。一方で、治験を実施する医療機関や製薬企業にとっても、患者のリクルーティングの精度があがることから、治験期間の短縮化や、治験費用の低減など、治験実施全体の効率化にも結びつけたい考え。