鳥居薬品が7月30日に発表した2018年12月期第2四半期(1~6月)決算は、抗HIV薬群やアレルゲン免疫療法薬シダトレンスギ花粉舌下液が好調だったことなどで、売上高は305億5100万円、前年同期より1.5%増だった。通期予想はシダトレンスギ花粉などの主力品が計画を上回るとして売上高を8億円上方修正した。しかし薬価改定や、最主力品で透析に伴う掻痒改善薬レミッチに6月に後発品が参入した影響などで4.1%減の見通し。
製商品売上高は300億3300万円、1.5%増。領域別では▽腎・透析116億6500万円、1.8%減▽皮膚45億1900万円、5.8%減▽アレルゲン13億4800万円、48.6%増▽HIV99億6100万円、7.4%増――。アレルゲン免疫療法薬シダトレンスギ花粉舌下液、抗HIV薬のデシコビ配合錠とゲンボイヤ配合錠の売上がいずれも2ケタ増で、増収に寄与した。しかし営業利益は、スギ花粉在庫の一過性の廃棄損失計上などで売上原価が約10億円増えたことが影響して、11.0%の減益となった。
通期は、シダトレンスギ花粉が引き続き好調で、抗HIV薬のデシコビ、ゲンボイヤも二桁増収を見込むが、薬価改定や最主力品のレミッチが6月からの後発品参入の影響が大きく売上高は615億円、4.1%減の見通し。予想製商品売上は608億1000万円、3.4%減。
【連結実績(前年同期比)18年予想】(非連結)
売上高 305億5100万円(1.5%増) 615億円(4.1%減) (修正前607億円)
営業利益 21億0900万円(11.0%減) 35億円(44.3%減)
純利益 15億4800万円(12.0%減)26億円(44.9%減)
【主要製品の国内売上(前年同期実績) 18年予想、億円】
レミッチ 66.87(65.67)107.80 (修正前105.30)
デシコビ 57.10(35.22)126.00 (修正前136.00)
ゲンボイヤ 34.17(27.94)73.30 (修正前72.90)
リオナ 30.92(28.40)68.60(修正なし)
アンテベート 27.53(31.04)56.20 (修正前56.30)
ビオスリー 12.52(11.89)26.90 (修正前26.80)
ケイキサレート 9.46(10.10)19.60 (修正前19.30)
ロコイド 7.80(7.13)15.00 (修正前13.20)
シダトレンスギ花粉7.80(5.54)17.30(修正前16.10)
ツルバタ 7.54(27.96)14.00 (修正前3.90)
ゼフナート 6.80(6.02)14.80 (修正前13.60)
フサン 5.89(9.52)11.00 (修正前10.30)
マグセント 4.41(4.99) 10.10 (修正前10.80)
ユリノーム 3.50(5.04) 6.90(修正前7.00)