統合失調症薬シクレスト 処方増意向は7割強 “既存治療無効例”などに
公開日時 2017/05/31 00:00
第一選択の是非は否定派多く舌下投与の困難さ、苦味やしびれに苦慮幻覚・幻聴・妄想などの陽性症状と意欲低下などの陰性症状といった多彩な症状を示す統合失調症の治療では、脳内の神経伝達物質のアンバランス仮説に基づく抗精神病薬投与が一般的だ。従来から脳に興奮をもたらすドパミンの影響が病因との仮説から、ドパミン受容体の遮断を主作用とする定型抗精神病薬が主に用いられてきたが、陰性症状の悪化や錐体外路症状の副作用発現が問題視されてきた。その結果、現在は単純なドパミン受容体遮断にとどまらない作用も併せ持つ非定型抗精神病薬が主流である。非定型精神病薬はセロトニン・ドパミン拮抗薬(SDA)、多受容体作用抗精神病薬(MARTA)、ドパミン部分作動薬(DPA)に分けられ、多彩な病態に有効とされる多様な受容体を遮断する...