塩野義 MRなど教育研修専門会社、営業・マーケ支援専門会社設立へ 営業生産性の向上狙い
公開日時 2016/12/22 03:50
塩野義製薬は12月21日、本体で行っていたMRを含む教育研修機能を集約した専門会社「シオノギキャリア開発センター」を4月3日に設立すると発表した。また、営業・マーケティング支援の専門会社「シオノギマーケティングソリューションズ」も同日に設立する。それぞれ専門会社化し、戦術からオペレーションまでを一貫して取り組めるようにすることで、営業生産性の向上につなげるのが狙い。
キャリア開発センターは、MRの新人教育・継続教育、グローバル対応教育、専門教育を主に担う。主な業務としては、キャリア開発プログラムの企画立案・推進、教育研修体系の立案、研修プログラムの企画・運営、研修効果の判定、専門教育の立案・運営などを行う。従業員は約25人を予定する。
マーケティングソリューションズは、営業データの分析・販売データの管理、マーケットリサーチ、販促資材の作成・管理、学術講演会などのイベントサポートなどを行う。従業員は約45人を予定する。
これは塩野義が12月21日の取締役会で決めた「国内グループ会社設立」によるもの。全体としては現在ある人事・総務等のサポートを行う子会社を5社に分割するほか、別途、キャリア開発センターを新設する形で実施する。同社によると、塩野義本体からはこれらグループ会社に約180名が出向(50歳以上は転籍)する予定で、各社では定年を63歳に引き上げる(本体は60歳)。給与体系は基本的に塩野義本体の体系を引き継ぐ。
設立するグループ会社は以下のとおりで、全て塩野義100%出資の資本金1000万円の株式会社として4月3日に設立する。代表者は未定。
▽シオノギ総合サービス(主な業務:人事・総務等のビジネスサポート、従業員数:約165名)
▽シオノギデジタルサイエンス(グループにおけるデジタル化の推進、システム運用管理等、約45名)
▽シオノギビジネスパートナー(経理財務業務、調達・購買等、約75名)
▽シオノギファーマコビジランスセンター(医薬品等の国内外の安全管理情報の取集・調査、製造販売後調査等の進捗管理・実行等、約45名)
▽シオノギマーケティングソリューションズ(営業データの分析・販売データの管理、マーケットリサーチ、販促資材の作成・管理等、約80名)
▽シオノギキャリア開発センター(キャリア開発・支援、教育研修体系の立案、研修プログラムの企画・運営等、約25名)
これは中期経営計画に掲げる「継続的なビジネスオペレーションの進化」の取り組みの一環。同社は、業務内容ごとに専門会社化することが、業務の専門性と効率性が高まり、結果として生産性の向上につながると判断したとしている。