メーカー公取協・辻本事務局次長 公競規を医療機関からの要請断る理由にするな 関係強化に活かして
公開日時 2015/09/07 03:51
医療用医薬品製造販売業公正取引委員会協議会(メーカー公取協)の辻本猛事務局次長は9月5日、都内で開かれたMR認定センターセミナーで「MR活動と公正競争規約」をテーマに講演し、「医療機関からの要請の断り文句として公競規を言い訳にしないでほしい」と呼びかけた。MR活動が硬直化していると医療側から指摘があることを挙げ、公競規を現場のニーズに応える形でできる活動を明確化し、医師との関係強化に活かす運用を求めた。
辻本氏は、社内で公競規を教える側が過剰制限をすると、MRができないことばかり覚え、その結果、医師からの要請をなるべく断る行動に出て、医師らの不評、不満が出てしまう「負の連鎖」を指摘。実績も上げられなくなり、その焦りから無理な営業に出てしまい規則違反してしまうおそれがあるとした。
そこで、社内では公競規の精神をふまえて、「できる事とできない事ことをはっきり理解」してもらうことを促した。それによって、自信を持ったMR活動につなげ、結果として医師と強固な信頼関係構築に活かしていく「正の連鎖」を生む運用を求めた。何か要請があっても公競規を理由に即座に断るのではなく、できることを提案するなどして、関係をつくっていく活動を示唆した。同氏は「公競規を制する者が営業を制する」と強調した。