横浜内科学会 MR認定制度発足へ 臨床医自らがMRを教育
公開日時 2015/01/21 03:52
横浜内科学会(会長=宮川政昭・宮川内科小児科医院院長)は、4月にも製薬企業のMRの認定制度を発足させる。製薬企業のプロモーションが自社製品に偏っていることを問題視。臨床医が自ら研修を行うことで、臨床医のニーズをくみ上げることができるMRを育成したい考えだ。
内科学会が実施する講習は、全10回。①消化器疾患、②循環器疾患、③神経疾患、④高血圧・腎疾患、⑤呼吸器疾患、⑥糖尿病・内分泌疾患、⑦認知症、⑧睡眠障害、⑨禁煙――の各領域の疾患と薬物療法のほか、MRとしてのマナーとコミュニケーション能力からなる。講義は、医薬品を主軸に置くのではなく、各疾患の知識を身につけてもらった上で、患者特性に応じた薬物の選択などを学んでもらう。
講習をすべて受講したMRには、学会が“一定の知識”をもったMRとして認定。認定を受けたMRについては、学会から地域の医師らに向け、一度は会ってもらえるよう手紙を出し、呼びかける。
一方で、自社製品の知識しかもたないMRについては、同学会に属す医師は面会を拒否するケースもあるとしている。
宮川会長は、「製薬企業では、自社製品のことしか教えない。それでは横浜で活動しているMRとして認めたくない」と認定制度発足の経緯を説明。「なぜその薬が使われているのか。どういう医療が横浜で行われているのか、横浜で活動するMRには知ってほしい」とした上で、「この講習を通じて知識を習得したMRが最低限のレベルだと思うので、そこまではMRのレベルをあげていきたいと考えている」と話している。
詳細は、Monthlyミクス2月号に掲載します。