グーグルが自閉症研究のプラットフォームを構築
公開日時 2014/07/17 03:50
ウェブ検索エンジンの大手グーグルと自閉症研究に特化した財団 ”Autism Speaks”が共同で、ビッグデータ解析による大規模な自閉症研究に着手することを発表した。グーグルのクラウド上に、自閉症研究者のための研究プラットフォームを構築し、大型データベースと解析ツールを提供するとしている。
アルツハイマー、癌、自閉症等の機序の解明には、遺伝子情報の解析が不可欠かつ有効といわれてきた。しかし、多くの大学や研究機関にとって、これまで、そのような研究に必要な膨大な遺伝子情報をもれなく網羅できる大規模データベースの構築そのものが難しく、そのために研究の進捗が阻まれてきたという事情がある。
グーグルは、”Autism Speaks”の遺伝子解析プロジェクトである“AUT10K”の一環として、自閉症児1万人の遺伝子データおよび診療データを網羅したデータベースの構築を終えており、当該自閉症児の兄弟姉妹および両親のデータを網羅した大型データベースの構築も完了しているとしている。
朗報は、これらクラウド・ベースのデータベースおよび各種アプリケーション等の解析ツールが、研究者にひろく公開される予定であること。データと解析ツールを公開し、研究機会を開くことで、地球規模での、新たな視点、研究手法、研究者の発掘があわせて期待されている。