編集部調査 病院薬剤部の医薬品情報源 「MR」トップも低下の兆し
公開日時 2013/10/03 03:52
ミクス編集部は、10月号の病院薬剤部に対する新薬採用アンケートの中で、医薬品情報の入手経路についても調査した。その結果、「積極的に活用している入手経路」のトップは「MR」だった。しかし、「最近活用が増えている入手経路」では「製薬企業のWebサイト」に次ぐ2番目に位置づけられ、調査結果全体からはWeb経由で情報を入手する傾向が強まっていることがうかがえた。
医薬品情報について「積極的に活用している入手経路」を選択してもらった(5つまで)ところ、152の薬剤部から回答があり、90%が「MRから」を挙げ、依然として有力な情報源であることが確認できた。それに次ぐ情報源は「製薬企業の講演会・勉強会」(67%)で、対面、対人から情報を得るリアル重視の姿勢がうかがえる。
しかし、「最近活用が増えている入手経路」を選択してもらった(3つまで)ところ、137の薬剤部から回答があり、47%が「製薬企業のWebサイト」を挙げ、 トップとなった。近年は、自社の医薬品の基本情報のみならず、疾患、診断支援、患者指導資材など医療従事者の実臨床支援の情報の充実も図っており、その表れとみられる。それに次ぐのが「MRから」(36%)であった。
現在積極的に活用している入手経路と比べると、「eディテーリング」「『その他』のうちのPMDA」(PMDAメディナビ)が順位を上げており、情報源としてWebの位置づけが高まっていることがうかがえた。その代わりとして、MRの位置づけが若干下がる結果になったと考えられる。
これらは、MRがWeb経由と同じ情報を提供していては、MRの立ち位置がWebに取って変わってしまうおそれがあることを示唆している。MRには、Webでは得られない情報、サポートを提供する活動を迫る結果といえる。
調査結果の詳細はMONTHLYミクス10月号に掲載した。
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