シャイアー・ジャパン設立 ゴーシェ病治療薬など2製品 2年内の自社販売目指す
公開日時 2013/04/10 04:00
シャイアー(アイルランド)は4月8日、シャイアー・ジャパン(代表取締役社長:スティーブ・エンゲン氏=写真)の設立を発表した。これまでシャイアーは、日本ではライセンス契約によりパートナー企業を通じ製品を販売してきたが、今後はこれに加え、自社での開発、販売も展開する方針。具体的には、既に厚労省からオーファン指定を受けているゴーシェ病治療薬VPRIV(海外製品名、以下同じ)と本態性血小板症治療薬XAGRIDが開発中で、日本で2年以内の発売を目指す。
シャイアーは注意欠陥・多動性障害(ADHA)や消化器疾患領域、遺伝性疾患、再生医療の3領域に特化してグローバルで事業を展開。全世界での12年売上高は44億ドルで、VPRIV、REPLAGAL(ファブリー病治療薬)、elaprase(ムコ多糖症II型治療薬)、firazyr(遺伝性血管浮腫治療薬)の4つの遺伝性疾患治療薬が売上の3割を占める。
日本では、自社販売に向けて開発中のVPRIVとXAGRIDのほか、持田製薬に導出し、潰瘍性大腸炎治療薬として開発中のLialdaがある。また、ADHD治療薬として海外で販売しているVyvanse、intunivの2製品については、塩野義製薬と共同開発・共同販促を予定する。
エンゲン氏は、「人生を変えてしまうほどの病気と共に生きる日本の患者さんにとって、より良い人生を送るための勇気と支えになるために、これまで以上の価値を提供することを目指します」と話している。
シャイアー製品は、既にライセンス契約により日本で販売されている。▽エラプレース(ムコ多糖症II型治療薬、ジェンザイム・ジャパン)▽リプレガル(ファブリー病、大日本住友)▽ホスレノール(末期腎不全末期腎不全高リン血症、バイエル薬品)▽レミニール(アルツハイマー病、武田薬品およびヤンセンファーマ)の4製品があり、売上規模は計400億円超という。これら製品の販売形態は維持する。