40歳以上女性の過半数が更年期症状 ただし受診は4人に1人 QLife調査
公開日時 2013/03/12 04:00
病院検索サイトや医薬品検索サイトを運営するQLife(キューライフ)社はこのほど、40歳以上の女性の過半数が不定愁訴や更年期障害の症状に悩んでいるものの、4分の1は未受診とする調査結果をまとめた。調査では、サプリメントなど受診以外の方法で症状改善を実感しているのは3割程度なのに対して、受診者では3分の2が改善を実感していることも確認された。
調査は2013年1月9日から16日に実施した。対象は同社の検索サイトを利用した40歳以上の女性一般生活者。調査方法はインターネットリサーチ。有効回答数は3888人。回答者は、45歳~54歳が8割、専業主婦が4割、既婚者が4分の3を占めた。
この3年間に不定愁訴や「なんとなく不調」を感じたことがあると回答したのは54.7%(2127人)で過半数を超えた。具体的な症状としては「肩こりや腰痛、手足の痛みがある」「疲れやすい」「急に顔がほてる」「汗をかきやすい」の順に挙がった。回答者のうち42%が閉経で、24%が若い頃からではなく最近の生理不順を有していることから、更年期障害による症状との関連が示された。
有症状の2127人の6割は「日常生活に影響あり」と答え、同様に6割は配偶者や知人などに相談していたが、受診経験がある女性は4人に1人だった。未受診の理由として「我慢できる」「そのうち治る」が上位に挙がったが、サプリメントや市販薬など受診以外の対処で症状改善を実感しているのは3割にとどまった。
一方、受診していた524人では、15%が「とてもよくなった」、51%が「ややよくなった」と回答しており、3分の2は症状の改善を実感していた。このうちホルモン補充療法(HRT)の経験者は3割にとどまっていたが、HRT実施者では8割が症状の改善を実感していた。
なお、不定愁訴や「なんとなく不調」を感じ、婦人科を受診していたのは6割だった。婦人科以外を受診した219人に「婦人科を選ばなかった理由」を自由コメントで求めたところ、「更年期障害とは思わなかった」「更年期障害で婦人科の発想がなかった」「更年期障害を婦人科で治療できると知らなかった」などの回答が並び、更年期障害の症状や治療体制に関する一般女性の認識が十分ではない状況も浮かび上がった。