新薬採用アンケート2012年版 採用率トップは疼痛治療薬トラムセット
公開日時 2012/10/01 04:02
本誌が毎年実施している病院薬剤部に対する新薬採用アンケート。今年の採用トップ製品は慢性疼痛・抜歯後の非がん性疼痛治療薬トラムセットで採用率は70.7%だった。上位製品には新規PPIネキシウムや、腎性貧血治療薬ミルセラなど、ファースインクラスの新薬と言うよりは、既存薬に対し効果を向上させたり、投与経路を工夫するなどして、満たされないニーズに応えるような“治療の隙間を埋める”新薬が目立った。
今年の調査は、11年7月から12年5月に薬価収載された新薬58品目を対象に実施した。編集部が全国の1500の医療機関の薬剤部にアンケート用紙を郵送し、回答数は191件。
採用率の高かった製品をみると、採用率が60%を超えた製品は2製品で、昨年の6製品に比べて4製品減った。60%超となったのは、トップのトラムセットと、2位のネキシウム。
一方、採用スピードをみると、発売後短期間でトップ15位に入ったのは、6位のがん骨転移治療薬ランマーク(発売から3カ月目)のみで、昨年のプラザキサ(2位、発売から4カ月目、認知症治療薬メマリー(7位、発売から1カ月超)、認知症治療薬レミニール(13位、発売から4カ月目)の3製品と比べると、全般的にインパクトが低い印象が否めない。
編集部ではこれらの調査結果を踏まえ、採用時に医療機関側が何をポイントに採用薬剤を決めているのか「採用の決め手」を探った。本調査の結果の詳細は、10月1日発行のMonthlyミクスのPromotionやミクスOnlineに掲載する。
→採用率で上位6製品のリスト