扶桑薬品 帯状疱疹後神経痛用薬ブプレノルフィン口腔用貼付剤の申請取り下げ
公開日時 2011/12/12 04:01
扶桑薬品は12月9日、東洋紡績と共同開発し、2010年8月に承認申請していた帯状疱疹後神経痛治療薬「ブプレノルフィン口腔用貼付剤」(開発コード:FTB-8127)について、同日付で申請を取り下げたと発表した。理由は、医薬品医療機器総合機構(PMDA)から、提出した申請パッケージに関連して追加資料が必要との見解が示されたため。今後、追加試験を実施して資料をそろえた上で再申請する方針。なお、PMDAからの具体的な指摘内容は明らかにしていない。
ブプレノルフィンは、中枢神経や末梢神経に存在する特異的受容体(オピオイド受容体)への結合を介してモルヒネに類似した鎮痛効果を発揮する非麻薬性鎮痛剤。これまでに術後やがん性疼痛などの中等度~強度の疼痛に対して使用されている。今回申請取り下げとなったが、ブプレノルフィンを主成分とする医薬品で帯状疱疹後神経痛の効能・効果の取得を目指した承認申請は国内初だった。
ブプレノルフィン口腔用貼付剤は東洋紡績が開発した徐放性製剤技術を基本として開発された製剤。ブプレノルフィンを速放性層と徐放性層の2層に配合することで、1日1回の口腔内貼付で投与初期から速やかな治療効果を発揮するとともに、その効果が長時間にわたって維持できるようにした。