【続報】サノフィ、ジェンザイム両CEO 合併交渉認めるも距離を置く
公開日時 2011/01/14 04:00
サノフィ・アベンティスのChristopher ViehbacherCEOとジェンザイムのHenri TermeerCEOは、1月12日、サンフランシスコで開催された、JPモルガン主催の投資家、アナリストを対象としたヘルスケア会議で講演した。その中で、両氏とも合併交渉中であることを明らかにしたが、同じ演壇に立つこともなく距離を置いた様子だった。米ブルームバーグ通信、米紙ボストングローブなど米メディアが報じた。
ViehbacherCEOは、同社の世界戦略を推進するうえでのジェンザイム買収の必要性について話した。同CEOは、同社主力品の特許切れに直面し戦略立て直しにバイオテク強化、希少疾患領域進出、米市場強化を上げ、その手段としてジェンザイム買収の必要性を訴え、投資家に理解を求めた。
◎最近の直接交渉は否定
Termeer CEOは、ファブラザイムなど主力品における生産工程の欠陥で供給不足から回復しつつある状況を報告。11年上半期から下半期にはファブラザイムはフルに供給できるとの見通しを語った。その上で、今後5年間で複合年間成長率を35%にすると見込むなど業績回復への道筋を説明した。しかし、質問セッションでサノフィ・アベンティスとの問題についての質問を受けると、繰り返し回答を避けるのみだったという。TermeerCEOは、交渉中と伝えられる不確定価額受領権(CVR)やViehbacherCEOに好感を持つかどうかなどについては話すことを拒否、話すことは「交渉に役だたない」との考えを示した。
両氏は今回、面談しなかったが、ViehbacherCEOは、「私たちは良好な関係だが、彼と話すためにサンフランシスコに来たわけではない」と会談の予定はなかったことを強調した。両CEOは、かつて、直接面談したことがあるが、最近は、直接交渉はしていないという。