メディパルHD 大幅増益を達成「2年前の轍を踏まない」
公開日時 2010/11/01 04:00
メディパルホールディングスが10月29日に発表した11年度3月期(10年度)第2四半期決算によると、2年前の医薬品の値崩れの反省を踏まえた結果、医療用医薬品卸売事業の営業利益が約200%増と、大幅増益を達成した。9月末の医薬品価格の妥結率は、新薬創出・適応外薬解消等促進加算を理由とする、「いわゆる値上げ騒動」もあったため、金額ベースで49.8%、軒数ベースで77.7%にとどまった。2年前の妥結率は、金額ベースで72.8%。
同社のコーポレートコミュニケーション部は、「妥結を急いで価格に悪影響が出ないように取り組んでいる。我々は早期妥結の旗を降ろしたわけではないが、2年前に値崩れを起こした反省に立ち、同じ轍を踏まないよう心がけている」と強調した。新薬創出加算への対応として、現在、MSは対象品目を総価取引から除外し、単品単価取引とするよう、粘り強く医療機関、調剤薬局に働きかけているという。
同社の11年度3月期第2四半期決算は、売上高1兆3190億1500万円(前年同期比=以下同、3.8%増)、営業利益156億8500万円(69.6%増)、経常利益196億9300万円(45.3%増)、純利益47億1400万円(51.3%増)。
医療用医薬品事業では、売上高9221億8100万円(3.1%増)、営業利益98億4600万円(194.6%増)で、営業利益率は1.1%にまで回復した。