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卸連・眞鍋常任理事 単品単価取引はメーカー・施設とのコンセンサスも必要

公開日時 2010/08/19 04:02

 日本医薬品卸業連合会の眞鍋雅昭常任理事は8月18日、東京都内で行った卸連会見の終了後、本誌記者に対し、総価取引を是正し単品単価取引へ移行することについて、全体の納入額ありきの商慣習から、医薬品ごとに価値に応じた価格形成が必要になるとし、そのため医療施設側には「地道に理解を得ていくしかない」とし、製品の価値とそれに応じた仕切価についても「メーカーと卸の間でコンセンサスが必要」と話した。

新薬創出加算が4月に試行導入され、加算を理由にした「値上げ」があると、医療機関側から中医協で指摘された。しかし、一定の条件を満たし加算対象となった新薬などが、総価取引から外され、単品単価交渉に切り替えて価格案を提示したことが発端との見方もあり、そのため以前から流通改善で求められてきた「医薬品の価値と価格を反映した取引」とは何かということが、クローズアップされる形となっていた。

仕切価のあり方について同理事は、会見で「(製品価値に応じた)製品別の意図のある仕切価の設定を、我々も要求していくし、メーカーさんもまたやらざるを得ない状況になっていると思う」と述べた。

また会見で、「値上げ」問題を受け、日本製薬工業協会が会員企業に対し、医療施設への新薬創出加算制度の説明を自粛を指示ことについて、同理事は「自粛については決して反対はしない」としたが、「自粛をどう解除するかは最大の関心をもって注目している」と、自粛解除に期待を寄せた。

卸側の対応として「誤解があることについては、卸の努力として説明申し上げている。(説明が)値上げと受けとめられるようなことは厳に慎まねばならないが、一次売差の改善は、流通改善の一つであり、しっかり努力していきたい」とし、「総価(取引の)解消という製品価値に合わせた価格形成という軸もぶれるものではない。しっかり取り組んでいきたい」と話した。

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